第13回、ATR

世界最高レベルのチャート分析を日本一わかりやすく!

アヴァトレード・ジャパン✖小次郎講師PRESENTS特別企画!!

(受講生:フルカバー君)

小次郎講師直伝、チャートの極意 第13回

ATR

世界一受けたい(チャートの)授業。はじまり、はじまり、、、、、

それは、初耳・・・・・・・

ATR分析

1、ATRとは

ATR とはAverage True Rangeの略で、その銘柄の平均的な1日の値動きを意味します。ときどき「真の値幅の平均」などと訳されたりしますが、訳すことにより意味がわかりづらくなっています。トレードをするうえで、自分が取引する銘柄が平均的に1日どれくらい動くのかということを知ることはとても大切です。それがわかる指標ということでATRは海外では投資家に大変利用されていますが、意外と日本では知られていないので残念です。

ATRもまた、J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが1970年代半ばに開発したテクニカル指標です。ワイルダーさん、凄いですね。(ワイルダー氏の紹介は第12回をご覧ください。)

ワイルダーぁろ!? 汗

2、ATRの計算式

①まず1日の最大の値動きTR(True Range)を計測する。
(1)当日の高値と前日の終値の差→当日の高値-前日の終値
(2)前日の終値と当日の安値の差→前日終値-当日安値
(3)当日の高値と当日の安値の差→当日の高値-当日の安値
以上のうちもっとも大きいものがTR
②続いてそのTRの平均値を計算。
ATR=TRのn日間の指数平滑移動平均値

※日足での計算法を書きましたが、日足以外でも同様に計算します。

3、計算式の意味

ちょっと難しいですか?意味を理解することが指標を活用するために非常に大事なのでしっかりと理解してくださいね。

ちょっとどころじゃなくて難しいですよ。
小次郎先生(><)

この先の図解で、スッと頭に入りますよ。フルカバー君(-_^)

その銘柄の「平均的な1日の値動き」を計算するわけですが、それにはまず1日どれくらい動くかを調べ、それの平均値を出すという作業になります。1日の値動きというと前日比でいくら上昇した、いくら下降したという数値を思い浮かべる方が多いですが、それでは正確ではありません。平均株価で前日比30円高などというと小動きのように思えますが、途中過程で前日比300円高まで行き、そこから売られて前日比200円安まで下がり、その後上がって30円高で終わったということがよくあります。

1日の平均的な値動きを知りたいのはリスク管理に使いたいからです。もし、思惑が外れたときに1日でどれくらい損する可能性があるかということを知ることはトレードする上でとても重要です。

上記の例では、300円高まで行ったときに買ってしまい、その後価格が下がって200円安になったときに、思わず手じまってしまったというケースが一番損失が大きいです。そのときの損は500円幅となりますから、1日の最大値動きは500円となります。この日はそれなりに大きな動きがあった1日となります。

この1日の最大リスクは上記の3つのパターンでそれぞれ違ってきます。

パターンA、本日の安値が昨日の終値より上にあるとき(上方に窓が空いたとき)
パターンB、本日の高値が昨日の終値より下にあるとき(下方に窓が空いたとき)
パターンC、本日の高値が昨日の終値より上にあり、本日の安値が昨日の終値より下にあるとき

パターンAの最大損失は昨日の終値で売りを作って、本日の高値で決済したときです。
パターンBの最大損失は昨日の終値で買いを作って、本日の安値で決済したときです。
パターンCの最大損失は今日の高値で買いを作って、今日の安値で決済をしたときです。
このように3つのケースが考えられますが、単純に「本日の高値-昨日の終値」「昨日の終値-本日の安値」「本日の高値-本日の安値」という3つの数字を計算して、そのうち一番大きい数値が本日の最大リスクと考えれば間違いありません。

この1日の最大リスクのことをTR(True Range)と呼びます。これが1日の最大値動きです。後はその1日の最大値動きを平均化すればいいのです。

この平均化する計算式は《単純平均》《修正移動平均》《指数平滑移動平均》などが使われますが、私は《指数平滑移動平均》を使います。

計算式をご覧ください。本日のTR(True Range)にはウエイトが2/21載っかっています。1/20ではないところが味噌です。直近のTRの影響を大きくして、さかのぼるほど、つまり過去のTRほど、雪だるま式に影響力が小さくなるというわけです。雪だるま式というイメージを格好良く《指数・・・・・・・・》と呼んでいるのです。

ATR=(昨日のATR×19+本日のTR×2)÷21

小次郎講師直伝「チャートの極意」第4回MACDの極意に出てきたEMAそのものです。ATRを開発したワイルダー氏はパラメータを14日とする《修正移動平均》を使っていましたが、その後タートルズたちは、最適化の結果、パラメータを20日とし《指数平滑移動平均》を適用するほうが効果的であると考えています。

色白のボクは雪だるまと間違われることがあります。

エクスポネンシャル フルカバー君!!

4、ATRの使い方

以上まで理解出来れば、ATRが表すものはボラティリティだとわかると思います。ボリンジャーバンドもボラティリティを元にしたテクニカル指標でしたが、実はボラティリティの変化を確認することはトレードをする上でとても大事なのです。

ボリンジャーバンドは20日間でどれくらいの動きがあったかを示し、ATRは1日でどれくらいの動きがあったかを示します。どちらもボラティリティですが、用途が違います。ATRは主に資金管理、リスク管理に使われます。ほとんどのトレーダーが価格をチェック出来るのは日に数回です。もし、1日の中で大きく価格変動するなら取引量を減らさざるをえません。ボリンジャーバンドはトレンドがあるかどうかの判定に使われます。20日間の値動きが大きいならトレンドがある。値動きが小さいならトレンドがないと想像できますね。

テクニカル指標としてのATRはきわめて単純な見方です。

【ATRの見方】
ATRの増加=トレンド発生、そして現在のトレンドの発展。
ATRの安定=現在のトレンドの継続。ATRが少ない状態で安定している場合はもみあい相場。
ATRの減少=トレンドの終了。

上記は2014年の米ドル円の推移です。それまで低迷していたATRが8月から徐々に上昇を始め、それに連れて価格が高騰していった様子が見てとれます。

【ATRからわかること】
ATRが高水準にあるときは、価格変動が過熱しているとき、このようなときは暴騰の後に暴落などが起こりやすいので要注意。

ATRの過去の動きを見てどれくらいが年間の最高水準かということを知っておく必要があります。ATRがその水準に近づいたということは過熱しているということです。急騰・急落相場に気を付けなくてはいけません。

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