「誰にでもわかるチャート教室」 今後のユーロ円相場

2023年6月21日

今回、我々が取り上げる通貨ペアはユーロと円です。先週行われた会議で、欧州中央銀行(ECB)は政策金利を3.75%から4.00%に上げ、さらに金融締め付けの方針を継続することを示唆しました。一方、日本銀行は、同じ週の金融政策会議で、現在の大規模な緩和政策の継続を決定しました。日本と欧州の金融政策の進路が再度確認され、円の売りとユーロの買いが意識されています。それでは、チャート上でユーロ円の状況を見てみましょう。

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ユーロ円週足分析

以下の図はユーロ円の週足チャートです。長期的に見ると、2022年3月の安値から始まる上昇トレンド(チャート上の黄色い線)が続いています。これは他のテクニカル指標を用いなくても明らかな上昇トレンドです。また、2020年5月の安値を出発点とすれば、「エリオット波動」の形が見えてきます。現在、上昇トレンドの第3波に位置しているでしょう。

上昇の目標は2008年7月の高値、169.96円(チャート上の赤い丸)。現在の水準からは少し距離がありますが、過去3ヶ月間でユーロ円が約15円上昇していることを考えると、同じ速度で上昇を続けると今年中に最高値を更新する可能性があります。

しかし、最近の上昇スピードが速いため、調整の可能性も考慮する必要があります。前述の上昇トレンドは現在142.40円近辺で、1か月後には143.60円近辺まで上昇する見込みです。このトレンドラインは下値の目安となりますが、過去に数回、150.00円の水準が重要視されてきたことから、もし調整が入った場合、まずはこの水準を保てるかが重要になります。

ユーロ円の日足分析

次に日足のチャートを見てみましょう(下図)。2022年3月の安値から始まる上昇トレンド(黄色い線)は、週足で見たものと同じです。週足の分析では上値の目標を示しましたが、ここでは近い将来の上値の目安を探りましょう。前述の上昇トレンドを基に、今回は「チャネルライン」を描いてみました。2022年6月の高値を基準にしたチャネルラインは、現在158.60円近辺で、1か月後には159.80円近辺まで上がる見込みです。このチャネルラインは上値の目安として意識したいところです。

しかし、チャネルラインは複数描くことが可能であることを以前解説しました。例えば、2022年4月の高値を基点にしたチャネルライン(チャート上の黄色い点線)も過去に何度か機能してきた強力なレジスタンスと言えます。このチャネルラインでは現在156.30円近辺、1か月後には157.50円近辺と、現在の水準に非常に近いため、上値の余地は限られてきます。ここも注意が必要です。

今後のイベントは

最後に、今後1か月間に予定されている重要なイベントもチェックしておきましょう。期間中には日本と欧州の金融政策は予定されていませんし、相場を大きく動かすイベントもなさそうです。しかし、現在のドル円相場の上昇を日本の当局が注視していることには注意が必要です。昨年行われた為替介入の一時的な影響は記憶に新しいと思いますが、それはユーロ円を含む全ての円相場に影響を及ぼします。他に注意すべきイベントは以下の通りです。

今後1ヶ月の重要なイベント

6月23日 日本 5月全国消費者物価指数(CPI)

6月30日 ユーロ圏 6月消費者物価指数(HICP、予想値)

7月21日 日本 6月全国消費者物価指数(CPI)

 

 

 

 

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