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今回からは「ダウ理論」と「エリオット波動」について解説していきます。これらは相場分析の中でも頻繁に利用され、いくつかの類似性が存在します。それらを把握し、理解を深化させていくことが重要です。
この理論は、アメリカの分析家チャールズ・ダウによって発表されました。もともとは株式市場の分析手法として利用されていましたが、外国為替市場にも適応可能です。具体的には以下の要素が含まれます。
(1)価格には全ての情報が含まれる
あらゆる事象、特に外国為替市場で重要視される金融政策などの基本的な要素が、価格動向に反映されているというのがこの理論の核心です。そのため、価格チャートの分析が非常に重要な役割を果たすのです。
(2)3つのトレンドが存在する
長期的な「長期トレンド」(1年以上)、中期的な「中期トレンド」(3週間から数カ月)、短期的な「短期トレンド」(数日間)が相場に存在するとされています。
(3)長期トレンドには3つの段階がある
初段階: 先駆けて投資する者が市場に入る段階で、ここでは相場の上昇は比較的穏やかです。
次段階:追従的な投資家が参入し、全体の市場が追随することによって、相場は安定して推移します。
終段階:一般的な投資家が市場に参入します。この段階では、市場はすでに過熱状態で、先駆けた投資家は利益を確定します。
このような3つの段階を経るとトレンドは転換します。弱気市場でも、同様の3つの段階が存在します。
(4)平均値は相互に検証されるべき
ダウ氏は、工業株平均と運輸株平均を比較してこの考えを導いたが、外国為替市場においては、相関の高い通貨ペアの動向を検証することが重要です。同じ方向に動いている通貨ペアはトレンドの精度が高い一方、逆方向に動いていればトレンドの判断は慎重に行うべきです。
(5)トレンドは出来高でも確認されなければならない
ダウ理論では、トレンド判断に出来高が重要視されます。しかし、外国為替市場では出来高を把握することが難しいため、この要素を活用するのは難しいとされています。
(6)トレンドは明確に転換するまで続くと考えるべき
トレンドが明確に転換するシグナルが出るまでは、現在のトレンドを維持することが推奨されます。早急に売買を行うよりも、明らかなトレンドの転換を確認してから行動する方が、最終的にはより大きな利益を生むとされています。
(7)横這いは調整運動になり得る
横這いの期間が長ければ長いほど、その後に現れる新たなトレンドの力強さが増します。
(8)終値が重要
終値は1日間の動きを結集した価格であり、次の日の投資行動に大きな影響を与えます。特に株式市場では、終値が重視される傾向が強いです。外国為替市場でも一部適用できますが、日中の高値や安値などもチャート分析では重要視されますので、一定の調整が必要です。
以上が「ダウ理論」の概説です。特に(2)と(3)の部分は「エリオット波動解析」でも同様の考え方が見られます。次回は、「エリオット波動解析」について詳しく見ていきましょう。
ダウ理論
「ダウ理論」は米国のアナリストであったチャールズ・ダウ氏が発表した分析理論です。株式相場で利用された理論ではありますが、外国為替市場でも生かせるものですので、順番に見ていきます。
(1)価格は全ての事象を織り込む
外国為替市場で材料視される金融政策などのファンダメンタルズを含めてすべての事象はチャート上の値動きに織り込まれ、反映されているという考えです。この考え方を基にチャート分析を行うとすれば、チャート分析の重要度もおのずと高まりますね。
(2)トレンドは3種類
1年以上の周期をもつ「長期トレンド」、3週間から数カ月の周期をもつ「中期トレンド」、数日間程度の「短期トレンド」が相場にはあるとされています。
(3)長期トレンドには3つの局面がある
第1局面:先行投資家が買い始める時期で相場の上昇は穏やか
第2局面:追随投資家が買いを入れる時期。市場全体が追随することで相場も堅調に推移します。
第3局面:一般投資家が買いを入れる時期。相場はすでに過熱気味で、先行投資家などは利益確定を行います。
こうした3つの局面を経てトレンドが転換するという流れです。上では強気市場における局面を示しましたが、同様に弱気市場でも3つの局面があります。
(4)平均は相互に確認されなければならない
ダウ氏はこれを工業株平均と運輸株平均で考えましたが、外国為替市場で言えば相関性の高い通貨ペアなどで動きを確認することが重要ということになります。相関性が高いであろう通貨ペアが同一方向に動いて入ればトレンドの精度も高いが、異なる動きであればトレンド判断も慎重になるべきということです。
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為替市場分析では生かしづらいものも
(5)トレンドは出来高でも確認されなければならない
ダウ理論ではトレンド判断の際に出来高を重要視します。ただ、外国為替市場では出来高の把握が困難ということもあり、こちらは有効活用しづらいです。
(6)トレンドは転換が決定的になるまで続くと判断するべき
トレンド転換のシグナルが明確になるまでは現在のトレンドを継続することが重要としています。トレンド転換が明確になる前に早まった売買をするより、明確なトレンド転換を確認してから動く方が結果的に多くの利益を得ることができるという考えです。チャート分析を行う際にはついついトレンドの転換を早く探ろうとしてしまいがちですが、一呼吸置いてからの方が良いことは多々あります。
(7)横ばいは訂正運動に変わることがある
相場の横ばい(保ち合い)が続いた後、どちらかの方向に放れることで新しいトレンドができますが、一般的に横ばいの期間が長ければ長いほど、その後のトレンドの勢いは強くなります。
(8)終値を重視
終値は1日の動きを最終的に集約した値なので、翌日以降の投資行動にも大きな影響を与える。ゆえに終値が最も重要とされています。株式相場などでは終値が重視される傾向が大きいように思います。外国為替市場でもある程度は当てはまると思いますが、チャート分析の際には日中の高値や安値なども重要視されますので、多少は割引いて考える必要がありそうです。
以上が「ダウ理論」の概要です。この中でも(2)や(3)の部分は「エリオット波動」でも類似した考え方が出てきます。次回は「エリオット波動」について解説していきます。
記事提供: 株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
