MetaQuotes社が提供し、世界中のトレーダーが愛用している取引プラットフォーム「メタトレーダー」。世界で数百万人以上が利用しているメタトレーダー4のアップグレード版として「メタトレーダー5」がリリースされています。大人気のメタトレーダー4がさらに使いやすく、より幅広い高度な取引にも対応できる仕様となっているため、どのような使い方が可能なのか気になるという方も多いのではないでしょうか。そこで、今回はメタトレーダー5の使い方やダウンロード方法、メタトレーダー4との違いなどについて詳しく解説していきます。
まずは口座開設からはじめましょう!
メタトレーダー5の特徴とは?
ミニチャートを表示できる
最先端の取引プラットフォームであるメタトレーダー5には、メタトレーダー4にはなかった新たな機能が実装されています。まず、「ミニチャートの表示」が可能となりました。ミニチャートとは、チャート画面上に別の時間足のチャートを同時に表示できる機能のことを指します。
例えば、メイン画面で5分足のチャートを表示しながら、1分足・1時間足・日足のミニチャートを小さく表示することなどが可能です。このように、さまざまなパターンの時間足を用いて分析することを「マルチタイムフレーム分析」といいます。
メタトレーダー4にはミニチャートを表示する機能が備わっていないため、マルチタイムフレーム分析をするためには確認したい時間足に切り替える必要がありました。しかし、メタトレーダー5であればメイン画面上にミニチャートを表示しておくことができるため、マルチタイムフレーム分析をする際に時間足を切り替える手間がかかりません。
なお、メタトレーダー5でミニチャートを表示させる手順は以下のとおりです。
「挿入」→「オブジェクト」→「グラフィック」→「チャート」をクリック。
メイン画面上にて、ミニチャートを表示させたい位置で再度クリックすると、簡単にミニチャートを表示することができます。
チャートのドッキング解除機能がある
メタトレーダー5には、メタトレーダー5本体からチャート画面のみを分離して表示することができる「ドッキング解除機能」があります。
メタトレーダー4ではチャート画面を分割して表示することが可能でしたが、画面が小さくなることで見えづらくなってしまいます。画面の大きさについては複数のメタトレーダー4を同時に起動させることで解決できましたが、今度はチャートが固まってしまう場合があるという問題がありました。
一方、メタトレーダー5のドッキング解除機能を利用すれば、チャートをメタトレーダー5の本体から独立させることができるため、チャートが固まってしまう心配がありません。複数画面を同時に確認したい方にとって、メタトレーダー5のドッキング解除機能は非常に便利だといえるでしょう。
なお、メタトレーダー5でドッキング解除機能を利用したい場合、チャート画面上で「右クリック」→「ドッキング」を選択することによってドッキング解除が可能です。
経済指標カレンダーを追加できる
メタトレーダー5では、新たに「経済カレンダー」という機能が追加されました。経済カレンダーとは、経済指標の時間や内容がチャート画面上で確認できるという機能です。国の政治や経済状況など、FX市場に影響を与えるさまざまな要因をもとに行う分析方法のことを「ファンダメンタルズ分析」といいますが、経済カレンダーはこの分析に役立ちます。
これまでは経済指標の時間や内容は、外部サイトで確認する必要がありました。しかし、メタトレーダー5では経済指標の発表がある時間帯になるとチャート画面に表示されるため、メタトレーダー5の内部で完結できるようになりました。
なお、経済カレンダーは「ツールボックス」→「経済カレンダー」をクリックすることによって、簡単に表示させることができます。
メタトレーダー5のメリット
動作のスピードが速い
メタトレーダー4と比較して、メタトレーダー5は動作スピードがさらに速くなっています。動作スピードの速さは、特に複数のインジケーターや通貨ペアを監視したいという方にとって大きなメリットです。また、スキャルピングトレードなどの素早い値動きを注視する必要がある場合、メタトレーダー5の利用が適しているといえるでしょう。
しかし、メタトレーダー5の持つポテンシャルを十分に発揮させるためには、パソコンのスペックが重要です。メタトレーダー5は、メタトレーダー4よりもメモリの消費量が多くなっているため、ある程度のスペックを持ったパソコンを使用することをおすすめします。
メタトレーダー5を利用するのであれば、最低でも以下のスペックがあるパソコンを用意しましょう。
CPU |
Core i3 |
メモリ |
8GB以上 |
ストレージ |
SDD256GB以上 |
時間足の種類が豊富に用意されている
メタトレーダー5には時間足の種類が豊富に用意されているため、より詳しく相場を分析できるというメリットがあります。これまでメタトレーダー4で利用できていた9種類に加え、メタトレーダー5では21種類の時間足を利用することが可能です。
メタトレーダー4 |
メタトレーダー5 |
1分足・5分足・15分足・30分足・ 1時間足・4時間足・日足・週足・月足 |
1分足・2分足・3分足・4分足・5分足・ 6分足・10分足・12分足・15分足・ 20分足・30分足・1時間足・2時間足・ 3時間足・4時間足・6時間足・8時間足・ 12時間足・日足・週足・月足 |
メタトレーダー5では、6分足まで1分単位での切り替えも可能となっているため、短期トレーダーには嬉しいポイントといえるでしょう。
メタトレーダー5のデメリット
カスタムインジケーターおよびEAの種類が少ない
さまざまな機能がアップグレードされたメタトレーダー5ですが、注意すべきデメリットもあります。それは、利用できるカスタムインジケーターやEA(自動売買システム)の種類が少ないことです。
特に、利用できるEAの数に関してはメタトレーダー4のほうが圧倒的に多く、メタトレーダー5ではなかなか開発が進んでいないのが現状です。これは、メタトレーダー5で使用されている「MQL5」というプログラミング言語が、メタトレーダー4の「MQL4」と比較して開発の難易度が高いことに起因しています。
ただし、メタトレーダー5で利用できるインジケーターの種類は、ここ数年でかなり充実してきています。メタトレーダーの利用を検討している方は、自分のトレードスタイルに適したバージョンを選択することが重要です。
メタトレーダー5のPC版ダウンロード方法
メタトレーダー5のWindows対応またはMac対応をダウンロードする
メタトレーダー5を利用するためには、Windowsダウンロードする必要があります。ダウンロード完了後はファイルを実行し、表示された案内に従ってインストールしていきましょう。
既にご紹介したとおり、メタトレーダー5の魅力を十分に活かすためにはある程度パソコンのスペックが必要になります。自分のPC環境がメタトレーダー5を利用できる状態になっているか、事前に確認しておきましょう。
また、メタトレーダー5の利用に限らず、オンライン上で取引を行うFXにおいてインターネット環境が安定していることは非常に重要です。これからFXを始めたいと考えている方は、自分が使用しているパソコンのスペックやインターネット環境について、しっかり把握しておくことをおすすめします。
メタトレーダー5の口座(リアル口座・デモ口座いずれか)を開設する
メタトレーダー5のインストールが完了したら、利用するFX会社で口座開設を行う必要があります。開設する口座は、リアル口座とデモ口座どちらでも問題ありません。必要事項の入力や本人確認書類などを提出し、口座開設手続きを進めていきましょう。
メタトレーダー5のスマホ版アプリダウンロード方法
メタトレーダー5は、アプリをダウンロードすることでスマートフォンでも利用可能です。現在は、Google Playからメタトレーダー5のスマホ版アプリをダウンロードすることができます。
また、メタトレーダー5のアプリにログインするためにはIDとパスワードが必要ですが、このIDは口座開設の際に発行されます。スマートフォン版のアプリであれば外出先でもチャートのチェックを行うことができるため、ダウンロードしておくと非常に便利です。
メタトレーダー5の設定方法
必要となる通貨ペアのみを表示する
メタトレーダー5をインストールしたら、取引しやすい環境を整えるために最低限の設定をしておきましょう。ここでは、最初にしておくと取引がしやすくなる設定を3つご紹介します。
まず、必要となる通貨ペアだけが表示されるように設定します。利用するFX会社によっては、自分が取引する口座タイプとはあまり関係がない通貨ペアが表示されていたり、取引したい通貨ペアが表示されていなかったりする場合があるため、最初に設定しておくことをおすすめします。
ツールバーの設定を行う
次に、メイン画面上部に配置されているツールバーの設定を行います。このツールバーには利用頻度の高い機能が並んでいるため、メタトレーダー5で頻繁に確認する箇所です。デフォルトの状態では、ツールバーに「時価足」が表示されていない設定になっているため、時間足設定も表示されるようチェックを入れておきましょう。
なお、ツールバーはドラッグ&ドロップで自由に移動させることができるため、自分の利用しやすい位置に配置しておくと便利です。
チャートを見やすいようにカスタマイズする
メタトレーダー5のデフォルトでは、メイン画面にサンプルチャートが4つ並んで表示される状態になっています。この状態から自分好みのチャートが表示されるよう、カスタマイズしていきましょう。
まず、サンプルチャートを閉じ、取引したい通貨ペアをチャートエリアにドラッグ&ドロップすることで、新たにチャートを表示させることが可能です。また、デフォルトの時間足は1時間足となっていますが、ツールバーで時間足を切り替えることができます。
さらに、チャートの色や形が見づらいという方は、こちらも変更しておくことをおすすめします。プロパティ画面からチャートの配色を細かく設定することができ、ロウソク足のチャートに変更することも可能です。
これらの設定などを最初に行っておくと取引がしやすくなるため、これからメタトレーダー5を利用したいと考えている方は参考にしてみてください。
メタトレーダー5とメタトレーダー4の違い
|
メタトレーダー4 |
メタトレーダー5 |
Bit数 |
32Bit |
64Bit |
プログラム言語 |
MQL4 |
MQL5 |
使える自動売買システムの種類 |
多い |
まだ少ない |
システム動作処理 |
やや重い |
やや軽い |
チャートの時間軸 |
9種類 |
21種類 |
バックテストの所要時間 |
長い |
短い |
インジケーターの種類 |
・デフォルトで40種類以上利用できる ・ライブラリから100種類以上ダウンロードできる |
大人気のメタトレーダー4がアップグレードされたメタトレーダー5は、多くの面で性能が向上しています。特にシステムの動作スピードが早かったり、利用できる時間足の種類が多かったりする点はおすすめのポイントといえるでしょう。
ただし、上述のとおりメタトレーダー5は利用できるインジケーターや自動売買システムの種類がそこまで多くありません。また、メタトレーダー4で利用しているインジケーターや自動売買システムをメタトレーダー5で使いたいと考えた場合でも、互換性がないため利用できないことに注意が必要です。メタトレーダー4とメタトレーダー5について、それぞれの特性をきちんと把握したうえで自分に適したタイプを検討していきましょう。
アヴァトレードで口座開設を行い、メタトレーダー5でのFX取引にチャレンジしてみよう
今回は、世界中で愛用されるMetaQuotes社の最新取引プラットフォームであるメタトレーダー5について、使い方やダウンロード方法などについてご紹介してきました。豊富な機能を持つメタトレーダー4がアップグレードされ、さらに機能面や使いやすさが向上しているメタトレーダー5は、メタトレーダーを初めて利用するという方にもおすすめのツールとなっています。
また、国内でメタトレーダーに対応しているFX会社は数社程度と少ないですが、アヴァトレードであればメタトレーダー4とメタトレーダー5の両方に対応可能です。最先端のプラットフォームを利用してFXを始めてみたいという方は、是非ともアヴァトレードで口座開設をご検討ください。